神輿の担ぎ方【東京江戸一は白かべ】

 祭りに欠かせないのがお神輿ですが、もともとお神輿とはどういうものでしょうか?。諸説ありますが、お神輿の始まりは奈良時代の天平勝宝4年と約1270年近く前。奈良の大仏建立のため、宇佐八幡宮を勧清した際に神様を移す乗り物として作られたのが始まりと言われております。各地区祭典では、崇拝する神様をお神輿に移し厄除け・疫病退散などの願いを込めて地域を渡御し、神様のお力をもって管轄地・氏子の平安を見守っていただく行事の要がお神輿と思っております。

 

神輿写真1 お神輿の原型は、天皇の乗り物「鳳輦(ほうれん)」や皇族の乗り物「惣華輦(そうかれん)」を模したのが原型と言われ、現在ではいろんな大きさや形がございます。一般的には、江戸神輿にみられるように神殿を模した唐破風の屋根に金物や金箔の装飾品で飾り、鳳凰や鳥居を付けた典型的な四角形に加え、六角形・八角形の神殿型や四方に絵を置き提灯を乗せた万燈型、太鼓を乗せた太鼓台など各地様々なお神輿があります。

 

 

 

 

 

 神輿写真2東で代表的なお神輿と言えば、なんと言っても江戸神輿ですね。皆様ご存じの3基の本社神輿を有する三社祭をはじめ、金色に輝く神輿の神田祭・4尺を超す下谷神社例大祭・都内隨一を誇る1千貫神輿の鳥越神社大祭など。また西では、なんと言っても太鼓の音が響く巨大な太鼓台や巨大な武者人形を乗せた博多祇園山笠があります。

 

 

 

 

 

 担ぎ方については各地区神輿も様々で、一番ポピュラーな「江戸前担ぎ」や左右に振って荒々しく見せる「ふり担ぎ」、元気を感じる「わっしょい担ぎ」・全国でもめずらしい「千鳥担ぎ」などがあります。関東一円や他地区でも最もよく見られる神輿担ぎの定番は、やっぱり「江戸前担ぎ」ですね。皆さんもよくご存じだと思いますが、「江戸前担ぎ」は担ぎ手皆がつま先を立て揃ってリズム良く上下にもみ(揺すり)、前へ進んでいきます。途中、掛け声を掛け気合を入れていく様は見る側の心も踊るのを感じます。

神輿写真3 「ふり担ぎ」では、担ぎ手同士で神輿を左右に振る様はとても豪快で、力自慢の象徴と言える担ぎ方でしょう。「わっしょい担ぎ」は、とてもリズミカルで神輿が前へ進む速さは東では一番かなと思います。そして、とても興味ある担ぎが「千鳥担ぎ」で名前の響きがいいですね。この担ぎ方は、先棒の先端で構え首の後ろに先棒を当て、リズム良く鳴る摺り鉦の音に合わせ小刻みにステップを踏み前へ進みます。

 

 

 

 

 

 ここまでは、SNSや見聞きした内容を載せましたが、地元「吉原祇園祭」での神輿渡御についてはこれまた独特な担ぎ方を行っており、年甲斐もなく現役担ぎ手の私が地元神輿を少しご紹介したいと思います。

 

 氏神様である吉原天神社の本神輿は、スサノヲノ尊をご祭神とし宮出しから宮入りまで氏子7町内を約5時間かけて回る暴れ神輿で有名です。各町内の会所(御旅所)に着くと、宮司より祝詞を上げられ若衆を払い地元渡御のスタートとなります。

本甼區神輿写真 青年長の音頭により手拍子を皆が合わせ、担ぎ上げると「わっしょい」の掛け声に合わせ地区を隅々まで回ります。総代や役員宅・辻(交差点)へ来るとそこが見せ場で、青年長の合図で若衆は担いだまま上に飛び跳ね神輿を上下にゆすります。

 この時、20人前後の若衆達の気持ちが揃うと皆の足が地面から離れきれいに飛び跳ね、その担ぎ様に周りの住人からは絶賛の拍手が送られます。逆に、気持ちが揃わないと前後が波のように乱れとても見られたもんではありませんし、肩には担ぎ棒がガツンと食い込み内出血をするほど痛いんです。担ぎ手の気持ちを一つに集中することがきれいに揺する一番のコツで、また「上手だったよ」と仲間から言われることが自慢の一つです。

 

 

 

 

 もう一つの自慢と言えば、神輿渡御には欠かせない担ぎ手の揃い半纏を身に纏うことですね。私ども町内半纏は、背大紋と衿に旧町内名「本甼區」・腰柄には神社名の一文字「天」を横の線としてデザインしており、何かしら柄に意味を持たせるのが私のやり方。それが、こだわりの1枚となるんではないでしょうか。

本甼區半纏1

 また、吉原の町は東西の文化が混じり半纏のデザインにもそれが表れております。無地・小紋・絵羽などいろいろな半纏柄があり、どの地区も挙って個性豊かなデザインを羽織り町内をアピールしているのが見どころの一つでもあります。

 

【呟き】

令和4年は、コロナ禍では有りましたが縮小開催(神輿渡御中止)で無事に吉原祇園祭を行う事ができました。

屋台や山車の引き回しのみでしたが、ご覧いただきました皆様には2年間行事がありませんでしたので皆様にも大変喜んで頂いたと確信しております。

来年こそ、祭のメインである御神輿渡御を行いたいと願っております。

 

 当店では、東京江戸一東京いろは商品と祭衣装のオーダーメイドを承っております。既製の半纏鯉口シャツ股引ダボシャツ上下・手拭のほか、提灯(弓張・大提灯)のお取り扱いを致しオリジナル製作を地元・近隣はもちろんホームページより全国からも受注しデザイン・製作のご相談を見積り無料で承っております。ご希望のお客様は、 まず当社ホームページのお問い合わせより簡単な内容をお知らせください。確認でき次第、ご連絡させていただきます。

 

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