子供と祭りと伝統の継承「東京江戸一は白かべ」

私のお祭り人生は、昭和37年7月に生まれて翌年10か月目から始りました。物心つく頃からお囃子を聞いており、祭りの遺伝子が体に定着しております。小学生の時、祭1か月前より勉強などほったらかして練習場所へ行き、必死に太鼓の練習に励んだお陰で夕飯の箸を持つ手が震えていたのを今も思い出します。只今58才、途中14年ほど祭りから遠ざかりましたが25才より復活し今はドップリとはまっております。

 

地元のお祭りとは、東海道14番目の宿場町吉原宿の祭り「吉原祇園祭」です。このお祭りの歴史は宿場町になった頃と大変古く、150年前までは毎年行う祭りではなく臨時祭として牛頭天皇を神輿に勧清し行っておりました。安政5年(1858)に疫病が流行し、また安政地震などに会い災厄を払うお祓いをした年を境に現在まで毎年行われるようになったと文献に記されているそうです。

 

社長本人30才ごろまでは「お天王さん」と言われておりましたが、現在では「吉原祇園祭」と言う名前に代わり現在に至ります。祭りの二日間は、20万人の富士市民が全員集まったかのような賑わいとなり、特に夜は吉原の商店街が人で埋め尽くされ山車・屋台も前に進めず立ち往生するほどの人出となります。そんな人ごみの中、各町内老若男女が色とりどりの半纏やお揃いの浴衣を着て、自慢の山車・屋台21台が商店街や各町内を地元のお囃子を奏で何往復も引き廻す様は、現在においても変わらず続きております。

子供のころより、揃いの浴衣を着て祭りに出ることがとても誇らしかった思いが残ってます。祭り当日は、小学校の授業が半ドンで終わるとすぐに帰宅し、母親に浴衣を着せてもらってすぐに駐車場へ行き山車の周りをウロチョロ。大人たちが集まると、曳き廻しへ出かけ山車の上で太鼓を敲いたり山車の綱を持って掛け声を掛けながら自慢の山車を一生懸命引っ張ります。曳き廻し以外の時間は露天商の散策で、お腹がすけば露天商のウィンナーやたこ焼きなどを食べ、ニッキ棒を咥えながらスマートボールで遊び夜の引き廻しの時間まで街中をウロウロしておりました。中老になった今でも似たような祭り時間を過ごしております。

 

 

さて、夏を呼ぶこの「吉原祇園祭」はなんと言っても揃いの祭り衣装です。浴衣や独自の半纏・鯉口シャツ・股引姿もかっこ良く、それぞれの町内が個性豊かに着飾っていることです。ゆかたや半纏は、地元町内名や神社紋・聖獣・幾何学模様などその町内に関係する柄を配し、独自の色を用いて表し各町内個性豊かな衣装も伝統の一つです。

 

平成29年度本甼區集合写真

浴衣は、1反(3丈2尺前後)約12mの生地で大人は1反全部使用し男性女性それぞれ1着お仕立てできます。子供の場合年齢よりますが、成長が速いため2丈5尺(約9m50cm)の長さで5~6年着られるように、大きく仕立てて肩・腰揚げを入れて仕上げます。大きくなれば、少しずつ揚げを調整し身丈・裄丈を伸ばして着ることができます。

 

 

 

 

子供着姿

子供の半纏は、大・特大・ジュニアの3サイズを用意し方揚げのみで対応します。子供たちが、少し大き目の半纏を着てる姿は愛らしくとても可愛いと思うのは親心でしょうか。 逆に、鯉口シャツ・股引・腹掛けなどはダボっとした気姿では祭人として今一つ。これらの衣装は、キッチリと着こなすのが粋であり大人も同様であります。浴衣と違い、子供用の祭衣装は約2年着られれば御の字。もったいないと思いますが、これらの衣装は男女の区別がないためお下がりとして兄弟姉妹で着回しをしていただけます。

子供用祭衣装はこちら・・・

 

この祭り衣装のサイズで充実しているメーカーが、私共もお取り扱いしておりますトップブランド「東京江戸一」。まだ歩けない0才児から対応しており、柄も大変豊富にありますので衣装の柄を選ぶのもとても楽しみの一つ。また、オリジナルで半纏や鯉口シャツ・手拭・提灯などの製作を行っておりますので、この時期は有難いほどの忙しさを頂戴しまた地域の皆様に育てられていると感謝に堪えません。

 

祭子供写真近年、核家族・少子化と言われ人付き合いの希薄さをとても感じるこの時代に、唯一これを解消できるのがお祭りと伝統芸能だと私は確信します。私の地元のお祭りでは、6月上旬の開催に向けて1か月前からお囃子の練習が始まり、子供会は小学生が中心ですが人数の少ない自町内では幼稚園児を一緒に入れにぎやかに練習します。指導するのは、青年と言われる20~50代の大人が一人ひとり手を取って熱心に教えます。練習後は、青年よりアイスをもらい一遊びしてから父母と一緒に帰宅します。こうやって1か月子供たちと過ごすと、お祭りが終わった後でも街中で通り過ぎるとちゃんと挨拶をしてくれる。昔は当たり前のことが、今はとても貴重なことと感じます。

 

 

 

 

 

祭集合写真お祭りは老若男女が集い一緒になって盛り上がり祭りのひと時を共に謳歌する。そして、大人から子供・孫へと、受け継がれ伝統が守られる事は素晴らしいの一言に尽きます。皆が集えるこのお祭りを、絶やす事なくこれからも大切に守って行く事が伝統で、できる限り携わりたいと願っております。

 

 

 

当店では、祭衣装「東京江戸一・東京いろは」の販売

鯉口シャツ祭半纏・提灯他のオリジナル製作を行っております。

お見積もり無料ですので、当店実店舗やホームページ等お気軽にご相談ください。